復刻 三菱 海軍 96式艦上戦闘機 二型(後期)
1999年7月 製作・完成
電動機に親しんだ今では、まるでバルサの丸太ん棒みたいに思えて、ずうっと天井ミュジアムで日の丸も埃色に覆われたまま私を見下ろしている。堀越氏の世界の傑作機A5M2は、いつの日か電動スケールで再現してやりたい思い入れの一機であります。 (背中のコブが曲者でどうしてもテールヘビーになりがちなのがネック)・・・2004年1月 |
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クラス:2st 32〜4st 52 スタンドオフ・スケール エンジン:OS FS48S サイドマウント 機体: アルミカウルに合わせて練習機となるセミスケール機を、と思い立って気を入れたのが96艦戦。 胴体は忠実スケールをめざし、翼はトレーナー用としてストレートな半対象翼にデフォルム。 エンジンは使い込んだタイガー25でスタート。 実機の図面から8.5分の1で作図、でも小型の機体だし、固定脚だからちょうど良い。 最初の動機はあくまで練習機のつもりだった。 |
「シュトルモビク方式?」胴 体 組 立 て | |
胴体はほぼ実スケールで設計。CGの関係でカウルは少し長くなるが、例のトゥワイにアルミトレーの平板を継ぎ足し板金たたきで独特の膨らみを整形。胴枠の製作は前作隼同様「
シュトルモビク方式?」を採用。 マウント部が主翼のすぐ真ん前なのでタンク位置に苦慮。バランスとりも兼ねてバッテリーと受信機まで カウル内に収容。それでも足らずに車のホイルバランスウェイトをなんと150グラムも抱き合わせ。 | |
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初期練習機タイプ 96練習機?(タイガー25、矩形翼フルエルロン) | |
完成した96練習機?はいかにせん不格好だが、とばしやすさ追求のためとあきらめ、勇躍初飛行。
レスパワーでスタントはできないが、まずまずの仕上がりで、よし長く付き合ってやるぞと
思いきや、案の定タイガーじじいのエンストぐせにみまわれ、数フライトであえなく墜落、主翼大破。
気を取り直し再生しては見たものの、この翼は着陸時は実機同様?にフワ付いてなかなか降りないし、
風の影響を受け易く上空で尻振りダンスをするし・・・(どうも尻重でかったるい) | |
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![]() この翼だとまるで 中島の AN-1(7試艦戦=ボツ→朝日新聞社)みたい |
翼更新 スタンドオフ・スケール(2段上半、楕円テーパー薄翼) | |
やがて再度墜落にあい、再生を断念しかかったが、何としても96艦戦の個性が吹っ切れず、
どうせ気に入ってるならと、主翼の部品を再生利用して(この国ではバルサが高価で貴重なんです)
実機同様の2段上半、楕円テーパー翼に再生。(実機とは異なり外翼上半角は半分の2.5度。
上半角のつよいエルロン機は飛びが悪いのは経験済み。)
かなり薄翼になったし、翼面積も減少して少々不安があるものの、名人ガイ先生の手により進空。思いのほか?飛行性能がすばらしく向上、低速安定も申し分なし。
楕円翼の宿命か水平旋回ではやはりずり落ちてくるが翼端失速は問題無し。そのほかは文句無しの出来栄え。 | |
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![]() スパッツはバルサ、脚の付け根は・・ どんなに脚がたわんでもOK=スポンジにテープでカバー! 脚のピアの線のヤワさが災いして、着陸でつんのめると、このとんがったスパッツが、 毎回翼下面を突き破る。下面プランク無しが不幸中の幸い、幾度となく張り替えを繰り返し モノコートの予備を使い果たした。 |
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FS48S搭載 A5M2b 96式艦上戦闘機 誕生 | |
セコハンの悲しさ、またもや離陸旋回中にエンスト。機体が素晴らしいのにエンジンが頼れない。
まるで本物みたいではないか?嫌気がさしていたところ、落胆を見かねた友人がOS48Sを譲ってくれることとなり、心機一転。第2胴枠(翼前縁の取り付け部)から前を一刀両断にタタッキリ、マウントごと更新。
サイドマウントに変え、スケール感もアップ。エンジン重量のお陰でバランスもよくなりレシーバーは本来あるべき胴体内後方へ。余分なバランスウェイトもさようならと相成った。いつものように初飛行はガイ先生の操縦でいとも軽々と離陸。場周旋回2回目いきなり超低空ローパス・垂直上昇きりもみ旋回・ロールからなにからまるで飛び慣れた愛機のように、茫然と立ち尽くす私の目の高さを日の丸も鮮やかに幾度もローパス。
上空で初めて触れるスティックの感触は、まさに戦闘機そのものといった軽い繊細なフィーリング。 実機同様 数度の試練を乗り越え、とうとう究極の軽戦が完成したのでありました。 めでたし めでたし・・・ | |
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![]() 機番9ー120は架空、 1999年の9 通算10機目で今年の2号機 本当は9ー210だったが フィルムの数字を貼りまちがえた。 |
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このころは現在の住いへ引っ越したばかり。丸一ケ月がかりで象のひざみたいになってタイ人らしくまっ黒に日焼けして総植え替えした庭の芝生が青々と美しかったですね。いまは鶏が足で引っ掻き回しはげチョロケ、おまけに鶏とチャボとアヒルと愛犬マークの天然有機肥料で田舎の香水?雨季になったらたっぷり肥しが利いてるからまた元気に美しい緑が蘇る・・・だろうか? |