Curtiss JN4 -Jenny Mk. XVIII 1/10 Big Scale
カーチス・ジェニー JN4 1/10 スケール


Big Scale 1/10
2217〜
↑クリック拡大絵図面
JENNY Mk.XVIII 1/10

 胴体/主翼 バルサ・トラス角胴/モノコート張り 
 全長:820 mm
 全巾:上翼 1330 o/下翼 1060 o
 翼面積:36.6 dcu
 全備重量:845g
 機体重量(モーター、バッテリー、ラジオ除く)575 g
 翼面加重:(〜23.0)g/dcu

 <装備>
 2217クラスB.L.(85g ペ付)
 リポ 3セル 1500 mA (115g)
 マイクロサーボ 9g X 4、アンプ30A、レシーバー
 =RCメカ(約70g )搭載

 4ch エルロン仕様(尾ソリ直結 タキシング仕様)


ほとんどScale 1/14
2212
↑クリック拡大絵図面

電動スケール機製作の第1号が思い出深い「Jenny」だった。当時400GD+NiMhの非力さで十分浮遊する余裕の翼面積は
魅力だった。思い込みどおり見事に浮遊した、でも 如何にせん鈍足だった・・・
それから数年 ブラシレスとリポの登場により EP機は格段に進歩して大人気となった。
工作が楽で余裕があるジェニーは定番といえるほどに成長、作り続けて17代を数えた。
毎回少しづつ進化して、オマケの細部に手を加えても2212BLでカッ飛ぶ、見てよし飛んで好しのジェニーが出来上がった。

メカの進化で電動飛行機はどんなものでも簡単に飛ぶ時代となって、ますますスケール重視で凝った内容の機体にエスカレートしてきたが、年波には勝てずやっぱりゆったりのんびりの大空散歩が恋しくなった。知人の依頼で定番自信作DH60Mothを拡大新設計1/10の大型で製作してハタと気がついた。やっぱり何の不安も緊張もなくゆったり飛んでくれる機体が欲しい!と・・・

そこで原点復帰 なんたってゆったりの(この辺も実物に忠実!?)カーチス・ジェニーを心機一転作ってみよう。・・・ということで

*** 製作開始から完成までの工作詳細は 工房日誌でジックリご観察ください。***

*** 従来機との違いは ほとんどスケール データ一覧で比べてみてください。***

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Jenny 1/10 初号機
2011年3月 「ほとんど・スケール」第149作 大判拡大新型 カーチス・ジェニー #18 1/10 完成
OX−5 90HPではこれだけの翼面積がなければ飛ばなかったのだ。やっと自国で飛行機が作れるようになったアメリカは、欧州戦線の仏、英、独に比べたら当時はまだまだ航空後進国だ。戦闘機でさえNi28やスパッドなんかを買い込む状態だったから、
練習機とはいえ自国製は安価で大量生産されたのだ。戦後大量の捨て値で放出されたジェニーがバーンストーミングで一躍花形になりアメリカ航空を飛躍させる原点になったのは怪我の功名。生まれたばかりのUS陸軍航空軍偵察隊のジェニーがメキシコの山賊を追跡に出動したが、国境の山(というより丘程度)を越えられず、迷った騎兵隊を見つけたというのが唯一のお手柄。
なんせ最高速度は120km/h そんなジェニーだからこそやっとこさっとこマッタリ飛ぶ姿がほほえましくさえ感じるのだ。


・・・ということでスケールフライト(=低速飛行)を味わうにはもってこいなので、2217でも通常ならデカ過ぎる1/10で製作。出来上がってみるとやはり「デカイw...」拙作EP機史上最大! これなら1/12で作ればよかったかも・・・
とはいえシンプルな構造ゆえ重量は見かけとは大違いで、カバーリング完成機体が575g。
写真で見ると従来作1/14とディーテールもさほど変わってないし、大きさの違いはピンとこないが、、、
並べてみれば一目瞭然、1/12のアンリオHD2(もともと戦闘機で小さい機体だけど)と並べると、単にスケールの違いだけでなく いかにジェニーがデカイ図体かよくわかる。
同じ1/10スケールの タイガー・モスとならべてもその違いは歴然。
 なんと天井の埃まみれの化石FS52搭載の隼とほぼ同じ全巾なのだ。いかに軽量電動機とはいえ
   GP機隼が2.5kg んでこのジェニーが0.9kg・・・
1/10タイガー・モスが初飛行後改修で、2217(1250KV 9X5)に換装して、1500mA/3Sでまわすと、全備800g弱のモスが手の中から垂直上昇してしまうくらいの強力パワー。中国製安物でも充分納得。
でかい図体でも所詮ゆったり飛行が目的のジェニーなんだからこの2217パワーなら文句なし。
同じモーターで950KVを選び10X6のペラ(実際11Xでもいけるだろう)で決定。
マウントベースのベニヤを1枚削り取るだけでドンピシャ。同じ22XXシリーズは実に便利だ。
バッテリー室も余裕の広さなので厚みのある3S−1500mA(115g)が先端にスッポリ収まる。
これだけでCGはほぼ完璧、余分なバランス・ウェイトなしでOK 全備重量845g!
翼面荷重はたった23g/デシしかないから、モターグライダー並みの軽快さ。

 *** まさに ノンビリ大空散歩自家用機の決定版が誕生した ***
2011年 数度の飛行は運良く曇天無風状態で快適に飛行できた。 
が しかし!懸念したレス・パワーが命取りとなった。
2012年 黄斑変性が出て視点の中央が金魚鉢状態になったにもかかわらず、自信と信頼に任せて強風下で飛行慣行。 なんといっても絶対的な前面抵抗とパワー不足がもろにでて、全開でも風に抗して前進がままならない。 旋回させるたびに追い風に押し流され、数度の旋回で風上に機種を向けるのが精一杯。
あれよあれよといううちにはるか遠方へ流され、もはや歪んだ視線では姿勢を視認することもできないまま、はるか彼方で視界から消えてしまった。
RC飛行機操縦としては最低の結末で、自己嫌悪と自省に沈み込むことしきり・・・
1ヶ月ほどして飛行場へ行くと、そこはタイならではの親切さ、管理の兵隊さんが隣接する空軍施設内で
墜落大破したジェニーを回収していてくれた。他人様に被害を与えることなく回収できたのがなによりも不幸中の幸い。
<教訓>
過信と無茶は身を滅ぼす。熟慮を重ね徹底的に検討したつもりでも、実際に人が乗って操縦する実機とは大違い。 やはりラジコン飛行機は一二分の整備と余裕の馬力、そして慎重な飛行前チェックと確かな操縦技術が欠くべからざるものとあらためて再認識痛感させられた。

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