工房日誌 製作ダイアリー
再挑戦 新作 スーパーマリン シーライオン U 1/10 
1922 Schnider Trophy Race Winner  Supermarine Sealion 2 G-FRAH
           Powerd by Napiea Lion 2  W12 450HP


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シーライオンU 1/11 ページ

2011年 6月 1日 2217クラス 拡大新型1/10で2機目に挑戦
前作同様 艇内部のBOXセクション、少々の重量増より曲がり狂いのない正確な胴体が大切。これが基本!
箱ができたら定盤に貼り付けて、胴枠とキールを接着。一番大事な背骨とアバラ!
ボートというより魚 サメ といった雰囲気 流線型の○胴体+船底
今回は定盤上で船底のプランクまで組み立ててしまう。これなら ねじれ、狂い 皆無!
底部分が完成したら台から剥し、内面を防水塗装。 この時点でテールのリンケージを組んでしまう
尾翼の組み立て。艇体への差込み部分アライメント確認、修正。垂直は十分な強度に=5mm
 水平はできるだけ軽く=4mmで。垂直板、ラダーに水中舵組み込み、Evリンケージはクランク式
  軸部分はグラス・クロス接着で強化。
上半分を○プランク、まずはノーズから。ノーズ先端Rは甲板張り。エポキシ・パテで凸凹補正と強度UP!
ノーズが完成したら、ラップをはさんでハッチ(操縦席)の製作。 ここが一番厄介者。
ヘッドレスト後部は上翼エンジン部分からのコードを通すためにトンネル型に。
艇後部上面もプランクして艇体が完成。 水平板補強支柱を2mmカーボンパイプで追加。
これにて艇体組み立て完了、あとは底にチャインをつければ完成。ここまでで230g!
 前作の経験を生かしできる限り無駄を省いたので思ったより軽く仕上がった。


2011年 6月 7日 上下主翼の製作
主翼は1/11とほぼ同様上翼2サーボ翼端エルロン。全巾が広くなった分間隔合わせでリブ枚数が増加。

続いて ネイピア・ライオンU 水冷W型4X3の12気筒 450HP の製作。
如何に複雑怪奇であろうと、こだわりだけでかたくなにモノにしてしまう?英国を
象徴するようなスリーブ・バルブで世界中のエンジニアを翻弄したネイピア・セイバーを生んだNapier社らしく、
すでにこの時代にシャフト&ベベルギヤ駆動のDOHC4バルブ!エンジンを完成させている。
1950年代になってもOHVが主流で、陸王などは最後までSVから脱し切れなかった日本のオートバイ、自動車産業などから見れば、当時の英国の工業技術力は確かに世界に秀でたものであった。
産業革命以来、工業先進国として世界を制し陽が沈むことのないと豪語した大英帝国も、WWUのスリーブ・バルブが限界点だったのか。。。

2011年 6月11日 ネイピア・ライオンU 水冷W型4X3の12気筒 450HP ナノダ・・・
2.5mmベニヤでBOXを作り、後部はモーターマウント、内部空間はアンプ収納スペースになる。
完成後上部の凸部分を上翼中央のリブ間にはめ、接着して主翼とエンジンを一体化にする。
2212も2217もマウントベース巾は同じ、Wの中央シリンダー部分がマウントBOXなので、どうしても
巾が広くなってしまうのが辛いところ。でも左右のシリンダーを付けるとなんとかそれらしく見える。
一番厄介なのがカーブレイターと吸気管、中央列がムクンデいる分 右の2つがくっついてしまう・・・
機体サイズが大きくなった分、2217でも同じ9”ペラを使うのでスラスト・ラインを少し下にずらすことができて
軸線もより実機に近い位置になった。モーターが長い分マウントベースは少し中にもぐるが、結果オーライで
後部のルックスもほぼ実機のネピア・ライオンに近くなる。

ネット上にはかなりいろいろな写真があって、エンジンの構造やディーテールもよく理解できる。
しかしイラストやプラモのBOXアートなどは、ほとんどエンジン周りがイイカゲンで、参考できるような絵はない。
正確な図面なんか残ってないので、博物館のエンジンから想像するしかない。かなりデッチUPだが、それでも市販のプラモなどよりはずっと信憑性のあるモデルになっている。 と思う。。 のはずだ。。。
2011年 6月14日 いよいよ山場、支柱の組み立てで一苦労
内斜め前傾斜・・・とても図面上で寸法は出せない
前作1/11の時と同様、まず4本の翼間支柱
(前後共 同寸=下翼の前後ピボットを下面から
同じ高さに揃えてある)を組んで上下翼の高さをあわせ、針金で現物合せでエンジンマウントの斜め支柱(N字支柱)の長さを決める。
3mmカーボンパイプ+針金で支柱を組んでは見たものの
針金の輪ではビス止め部分の強度がなく簡単に曲がってしまいグナグナして位置が固定されない。
これでは上翼一体のエンジンマウントの固定は不十分で
上下翼アライメントが簡単に狂ってしまう。
やはり2217の強力パワーに対処するには、多少は細工に苦労してもピアノ線でないと・・・
しかし1.4mmのピアノ線を手で曲げてビス止めのワッカを作るのは一苦労。手にマメ作って
万力に挟んで曲げて叩いて捻って・・・ 斜め支柱が前後をつなぎ正確なN字型に。
現物試作品の寸法を紙に書き写しその上で慎重に寸法合せしながら、ピボット部分のピアノ線を
上下4mmカーボンパイプにエポキシで接着。斜めの取り出し口だけカーボン糸を巻いて補強。
それから2mmバルササンドイッチ+シュリンクチューブカバーはいつもの手法。
これで左右お揃いのN字マウント支柱が完成。上下4点3mmタッピングでガッチリ取り付け。
上翼中央にエンジンをはめ込んだだけでも、ビス止め支柱+翼間支柱を組んだだけでガッチリ固定。
寸法はパーフェクト!前後上下の翼間隔はドンピシャで狂いなし。これだけでギシともしない。
やはり安易なつくりで想定外はあってはいけない! 知恵と手間隙かければ完全なものができる。
これでもか!!っていうくらい余分な強度を持たせても重量増加はほんの数g。納得いくまでヤルのみ。
翼端フロートの製作 いつものとおり定番の翼リブ差込み式
お決まりのバルサ・キール+発泡アンコ+バルサ・プランク+カーボン・ロッド
平面形は涙滴型だけど曲面のない箱型。極めてシンプル夜なべでコスコスはい出来上がり

2011年 6月15日 差し込み式の翼端フロートをつけて ようやく生地完成・・・
プランクやリブなど材料にも留意して軽量仕上げに努めたが、生地完成重量は565gに。
作図当初のもくろみは480g+カバー+メカ=全備850g(翼面荷重30g/デシで)が目標だった。
生地完成で約80gオーバーだが、バランスを考慮して大容量のバッテリーを搭載する計算だったので、
1000mA/85g程度のリポなら全備重量は900g以下で、翼面荷重も32g/デシ程度に収まる。
生地完成状態でウェイトを積んでみると、CGは思ったより前目でカバーリングしてテールが重くなっても
広い艇内ゆえにバランス取りは極めて簡単にできそうだ。
前作1/11同様、幅広で抵抗も少ない艇底なので、水上での安定、離着水も容易だろう。
1/10でもこの重量で拡大された翼面積だから2217で十分な飛行性能も発揮できそだ。


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