工房日誌 製作ダイアリー | |
ほとんどスケール 第11弾 「ニューポール 28」 | |
2005年 2月 1日 待望のリクエストにお答えして Nieupot 28 いよいよ製作開始 | |
![]() ![]() 書き換え #6 |
← 昨年来 久留庵便の飛行機をこよなく愛してくださる方から、熱いリクエスト。しかしどうもフランスものが好みでない(<注>ムーランルージュのフレンチ・カンカンは除外)小生には今ひとつノリが・・・ なんたって保存版のレベル72箱絵が気に入らん!ひいきのドイツものアルバトロスが燃えて落ちてる! 年が明けリクエストの声がまた一つ、やはり冷静に見れば「WWTの最も美しい機体」と評されているだけあって、確かにイイ。 翼やカウル、胴体のデザインなど後の時代をリードする近代機のさきがけ。ロータリー・エンジンの極致とも言えるデザインは納得させられる。 その気になってよくよく調べれば、小さめの翼で1葉半、高翼面荷重。エルロンは小さな下翼のみで翼舷の40%もある。下翼はエルロンの構造をダイレクトでシンプルにして上半角なし、上翼にわずかに上半角。ずっと後退したラダー、帆布張りとはいえ完全にちかい流線型。名戦闘機といわれるだけの技法がいっぱい。 どれをみても模型化するには実に都合よくいいバランスで出来てる。 空冷古典機としてはソッピみたいな鼻ペチャでもなく重心も比較的とりやすい。 これなら中国のARFメーカーも量産向きで採用するわけだと納得。 しかし、いざ作図してみると、どうしてもスケールサイズでは翼が小さすぎる。翼面荷重を考えて充分な翼の大きさにしたら1/10よりデカクなってしまう。ウゥ〜また昔のジレンマが・・・ しかしリポ+GWS400Cの能力を知った今、ここはあえてデフォルムして翼を幅長さとも少々拡大。それでもイメージは壊れそうもない。2週間ぐらい書いては直しまた書き直しして、やっと納得のゆく線に落ち着いた。 縮尺はWWT仲間と同じ1/11で決定。 |
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側板から伸びるバルサLアングルは製法特許モノ? もはや定石。 | |
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いざ勢作開始となると、お絵描きで固めた頭の中のイメージで、手が勝手にドンドン動く。 1日で胴体骨格完成。3日目にはすでにプランクを残し胴体殆んど完成となった。 丸い胴体を縦通材でだすために、基本骨格は四角い箱型で回りに線がいっぱい。下翼部分はバルサ積層削り出しで、前半分をプランク。 ・・・まてよ、なんか過去にこんな記憶が??? そう!7年前 愛機隼(FS52)と97戦(FS48)を作ったときの「シュトルモビーク方式」! でも当時は3mmベニヤの箱だったっけ。 まさしくシュトルモビークしてたはなぁ〜 重いわけデヨ 丈夫イムニダ! |
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2005年 2月 2日 二日がかりで胴体骨格完成 | |
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上翼支柱はいつもの4mmカーボンパイプ。今回は先付けで側板に接着。これで位置のクルイはナシ! (でも今回は上翼取り付け部をちょっとアレンジするンデヨ) ロンジロンだらけ、でも握ってみると確実に○! 若干長めのノーズは下を開放、リポ搭載も楽々! クッションで位置を調節できるから重心あわせも可。 現代はベルクロがあるから燃料タンク落下投棄?はナシ。 被弾火災の時はベルトを切ってタンクだけ投下する?(・・・なんてフランス人マリー技師は主張して、91式戦闘機の試作機はパラソルがぶっとんで空中分解になってしまったんですよね。WWTで機上で焼け死んでいくパイロットの悲惨さを知っていたんでしょうかね? でもそんなフランス人のイコジさが・・・) 脚はユングマン同様後ろから前へ突っ張ったモノ脚、前へ引っ張るワゴムがショックアブソーバーの効果を!?。 | |
2005年 2月 3日 シッポいじって胴体完成 お庭外 って・・・節分より接吻・・・なんだかなぁ もう日本人じゃなくなてルンかなぁ | |
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尾翼をつけてハイできあがりっていうところで、「そこで問題です!この胴体寸詰まりおかしくありません?」 またまた迷いの雲、再度PCに向かい電卓+ノギスでうなることしきり、やっぱりこりゃ計算ミス! 試作機ゆえの突貫仕事、コリャ修正ダベ ってことで、図面は量産用に修正して、試作機はシッポ継ぎ足し。 結果なんともツギハギのみっともない仕上がりでお粗末。コレも試練、量産型の肥しです。 |
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そのかいあって、胴体はイメージどおりの流麗な○胴に、さっそくソッピのカウルを借りてモーターつけてバランスチェック。 なんとも見事にカマボコ板の上で扇風機の風を受けてシーソーしてるじゃありませんか! どうしても長い後部はフィルム貼り、コントロールなどで完成すると重くなる。しかしこのバランスなら多少ノーズヘビー気味でいい感じに仕上がりそうだ! あとはプランクのみで胴体生地完。 モーターなし、この状態で84g。これはいい数字!シリーズ中でも最軽量の部類だ。 |
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2005年 2月 5日(4日の夜の終り) 旭光まばゆく プランク終り 胴体完成 | |
どうですか? 胴です!○胴です! ニューポールらしくなってきました。 | |
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支柱間隔が狭い28だから、いつもの手のカーボンパイプ+コの字チャリスポでは取り付けが狭すぎる。 そこで旧型ソッピのように3mmグラスロッド横棒をグラスシートで巻いて固めて前後延長。 でもゴム止めではなく これをPETで包んでビス止めで上翼を固定。ヤッパリゴム止めより見栄えはビス止めだもんなぁ〜 |
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2005年 2月 5日 突貫ぶっとおしで 下翼完成 | |
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上半角ナシの翼でエルロン切り出しだから、タイ大雑把ARF工場お得意の下面プランク1枚板に、スパー、前後縁を貼り付けて、あとはリブを差し込んで並べるだけ。この方式ならエルロンも狂わないし、まったく腕のない女工でも組み立てられる。 またまた、やらなくていい余分な作業をやってしまった。1mmバルサに○穴あけたってなんの重量軽減にもならない。挙句にバルサを割っては瞬間付け、コレじゃかえって重くなっちゃう! 2トンの零戦で数グラムを追求した堀越さんの気持ちわかる気がするんだけど? やっぱ気休めでしかない。 エ? バカ穴なんて笑ってるのは菊原さん?土井さん? 軽快な運動性能も大切だけど ヤッパリ機体は800kmの急降下にでも耐える頑丈な 飛燕<五式戦、紫電改ですよね。 わかりますか金モールの軍令部の将棋指しさんたち! イヤイヤ これって 重すぎる拙作の言い訳ではありません・・・ポトン、コロン、グチャンじゃ情けないですからね。 |
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主旨に反して唯一贅沢 エルロン 2マイクロ・サーボ搭載に | |
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翼を作ってアラアラ・・・ヤッパリ 頭でっかちは役立たず。下手な考え休むに似たり! 12%厚でも舷長100mmではたった12mm、コレじゃどうやったってサーボは埋まりっこない。 またまた作戦会議、ロッド式ダイレクトに書き換え。てみたら今度は翼止めビスが付けられない。 なんてことはない前後スパー間は4センチ、コロリ発想 そうだ!縦でだめなら横にすりゃいい。でまた書き直し。 そしてまた難関が・・・小さなリブにコネクター通す穴あけて果たしてモツか? で、結局下面にリブキャップ。 穴の周りが焦げてるけどレーザー?じゃなくて熱線焼ききり。コレだと裂け目が出来ず穴も丈夫になる。 え?なんでかって、おこげのカーボンに瞬間流しで固めちゃいますから! スパー中央はカーボンロッド接着で強化。エルロン付きの下翼が命、コレがタワミでもしたらロクデナシ。 実機も太いパイプのエルロントルクロッドがデ〜ンと納まってる!だから上半角ナシなのか?フランス的発想だなぁ〜・・・ |
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結果オーライ! 6gクラスマイクロだとほとんど下面とツラ一! 9gサイズでも下へ少しはみ出すけどピッタリ収まる。 両面テープ貼り付けで充分。リンケージもいたってシンプル。言うことなし! |
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昼 夜 昼 で もう夕方、ヤッパリ試行錯誤の新作は時間がかかるワイ もうニューポール臭くなってきたでしょ。 ここまで来ればあとはシンプルな上翼のみ。 ・・・さてさて一服 喉の渇きはタイ製シンハのサントリー「REDSUN」でゴクリ。今日はコレまで・・・ |
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2005年 2月 6日 いよいよ機体 生地完成 | |
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シンプルな上翼は材料3機分いっぺんに作って、まづは試作機で組み付けをチェック。 やはりここでも翼端支柱間隔が狭すぎるので5mm広げる。取り付けはいつものとおり。 重心はバッチリ!リポ3セル(80g)モーター+ペラ(110g)つけて、それでもやや前重め。 後部のフィルム貼りがかなり影響するから、完璧にちかいCGが出せる。 |
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そこで結果は? ウ〜ム胴体骨格まではうまくいってたのだけど、プランクやら支柱やら やはりあちこち手直しして装備が増えると結構重くなってしまった! 全装備で395g、モーター、バッテリーナシの機体乾燥は205gだ。フィルム貼って220gくらいで仕上げたかったのだが、なんせ4色迷彩ですから・・・オマケに機関銃とか・・・ これでメカとフィルム仕上がり全備重量は???どうも500の大台を越えてしまいそう。 シンプルなSE5やソッピより20g以上は重い。翼面積が一葉半で小さめの16.99デシ、これでも 翼面荷重は30g/デシそこそこだから飛行性能はかなり期待できそう。スピードも出そうだ。 あとの課題は、量産型でどれだけ試作機のムダを省いて贅肉をとるか・・・考えられることはすべてやったから残るところは瞬間の量ぐらいでしょうかねえ・・・ |
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カウル新モールド テストショット成功! | |
胴体にドン・ピシャの丸っこいカウルがうまく出来ました。ニューポールらしいところがキマリました。 | |
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とかいいつつ、脚まわりも新アイデア採用。ストローではダメ、ヒシ・チューブはよれっちゃう、そこでダンプラの登場。 四角い穴に見事ワゴムが通ります。モノ脚には後ろ側を裂いてパックンチョ、その上からヒシ・チューブでカバー。 シッカリした感じの脚柱ができました。 エルロンも成形終り、いよいよカバーリングへ。秘策ウサギはすでに帽子の中に・・・ エルロン・ホーン、ヒンジも新素材発見。何を使ったかは??? <ポリのホーンなど瞬間も効かないし、ネジ止めなんて考えただけで重そう!バルサに直接埋め込んで接着。 以前は1mm航空ベニヤを切って使っていたが、アルミ板ではノイズが心配、もっと細工が簡単で柔軟性もある いいものがあったのです。PCモニターの後ろにホコリかぶって・・・ ??? いえいえ メモリーケースではないですよ MORIDELさま。きっとこれもお気に召す筈。> ![]() 2サーボのメリット ここにあり! サーボホーンのニュートラル位置を直角より前にずらしてセットしておけば、左右同じサーボストロークでも下げ舵は少なめ 上げ舵多めになる。 ◎ ◎ ◎ 戦訓は即トリ入れて絶えず改良する。 ジェニーでは Noriさま SE5ではToriiさま 貴重なインプレ、アドバイスありがとう d(^_^)!☆ |
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2005年 2月12日 ついに試作機 完成! | |
初の試み、FC内面塗装の5色迷彩!なんともシンドイ話し、しかし仕上がりを見るとすべての苦労が吹っ飛ぶ! | |
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秘策 極秘テクニックなんてもんじゃないけど、すべて内面塗装、外からの吹きつけではない! したがって外にステッカー貼ろうが、シンナーで拭こうが、絶対消せない?迷彩塗装! 破損したらどうする?ってとこまで考えるゆとりはなかったんですよね。 実機同様ツギハギするしかない!? それとも多大なコストかけて工場戻し再生? ・・・したがって操縦テクに自信がない方には、ディスプレイ以外お薦めできません。 スプレー吹きのイメージを出すためすべて合わせ目はぼかしてある。 ≪秘法 シンナー拭き≫クリヤFC内面塗装でしか出来ない手法。 重量増加を抑えるべく、重ね貼りは極力避けてすべて部分ごとの切り貼り。 試作だけに失敗は付き物、あちこちシワシワが・・・だが お手の物FC、すでに技法はマスター! |
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残念ながら、プラモのように塗料調合して色を出すなんて手間はかけてません。だからみな少し実機とは色が違う。 レベル1/72のフランス空軍仕様?にしてみました。下面はスカイブルーで。帆布色のものもあるんですが。 パターンもちょっとアレンジ、色気を足してあります。なんとか28らしくなったでしょ! |
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下翼には左右サーボスペースが。翼厚の関係でどうしてもカバーは出来ませんでした。 いっけねぇ〜下翼中央は胴体の色にしなけりゃ・・・ |
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実働一週間 なんとか完成、いよいよ試験飛行へ。 苦労のかいあって、案じていた5色迷彩カバーも以外に軽く、機体完成重量246gで仕上がりました。 GWS400C+ペラ(108g)、リポ3セル(80g)搭載で434g、あとはメカ次第。 ヤッタ〜! 500g以内で仕上がりました。(でもまだオマケ=機関銃、風防があるんですよね・・・) ブラシレスだとさらに約50g削減されるので、シリーズ中でも軽量の部類となる。軽快な飛びが期待される。。。 |
2005年 2月17日 試作機 進空 強風下初飛行敢行 期待以上の成功作!? 初飛行レポートは「Bangkok Hobby Salon / EP」でMPGをご覧ください。 |
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量産開始を目前に、突然襲ったウィルス侵入。苦労のかいなくフォーマット。再起に1週間がつぶれた! | |
2005年 2月28日 量産開始 11号機 12号機 胴体生地完成 | |
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試作よりさらに組み立てが進化。LアングルBOX胴体を平板上のセンターラインにあわせ胴枠を瞬間で仮止めして組み立て。さらに肩から下をすべてここで組み上げてしまう。曲がり歪み皆無、完全な鳥かご状態に完成してから台からはがし、上部かまぼこと縦通材を組めば出来上がり。 四角い胴枠の上部を一線上にそろえられる機体だと、この方法が完全最速とガッテン。 |
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←12号機 ブラシレス専用 マウント未加工 ←11号機 GWS式マウント 400型ブラシレス 搭載予定? ←13号機 =試作機 GWS400C+3セル 強風にも負けない 十分のパワー 試作機で延長した胴体は、 最初の設計どおり テールを2センチつめた。 軽量のブラシレスには、 重心後退が懸念され、テールヘビーと 頭上げを防止。 もともとテールの長い機体なので、縦安定は問題なしと判断。 |
なんだかんだでとうとう1ヶ月過ぎてしまった。いよいよ鋭意 翼の製作に入ります。 試作機の経験から、薄い翼のリブの穴の中をサーボの延長コードを通すのに難儀したが、結局下面のフィルムを部分切り取りしておき、コードを通したあとで同色のフィルムを重ね貼りしてカバーするのが一番よさそうだ。この方法ならサーボもカバーできるかもしれない。(試作機は下翼下面の四角い窓を4つ開けたまま問題なく飛行できた。) |
2005年 3月4日 列線 ニューポール28 部隊 完成 | |
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← 試作機 GWS400C−A搭載で軽快に初飛行成功 ← 11号機 OKU号 ← 12号機 Falke号 カウルの中を除かないと何号機か判別できない。 いよいよ最後の難関、 5色迷彩を貼って出来上がり。 アメリカ航空隊 「ハット・イン・ザ・リング」のカラーリングで。 ![]() <参考: RODEN 1/48 プラモ> |
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