工房日誌 製作ダイアリー
日本陸軍 九七式戦闘機 キ27乙 1/13 
水上機 飛行艇で暮れた2009年 
紅の豚サボイア、零式観測機、そしてついに 低翼単葉の二式水上戦闘機を仕上げた。

積み上げた経験値をフルに投入し、まずは究極の軽戦闘機 九七式戦闘機で小手調べ

鬼の空戦性能と謳われた九七戦で 今年は操縦の再訓練といきましょう。

2010年 1月 11日 正月ボケも一段落 今年も性根を入れて新作にチャレンジ!
1/13の隼、1/12の二式水戦(機体は零戦そのものだし)と低翼単葉作リの経験値をもとに・・・
例によってアルミ平板に中央Lアングルを瞬間点付けで、機体上半分を仕上げてしまう。
ノーズは操縦席(風防もともに)ごとハッチにして上側をガッポリ開く。1/13隼と同手法。
尾翼はスリットに差込み式。水平板はコ型ワイヤで昇降舵を連結。
組みあがった上半分を台からはがして下面の工作。 
下面も平板上で工作して中央接着という二度手間をはぶき、中央Lアングルに直接組み付ければさらに軽量化できる。
主翼取り付け部分は5mmバルサ直付けで。
とりあえず大雑把な主翼翼型のラインでカット、主翼ができてから現物あわせで微調整する。
胴体最前部胴枠に2mmベニヤの防火壁を接着。
マウントはスラストをつけたバルサのベースに
モーターバックマウント直付け。
その前側に5mmバルサでノーズの「桶」を貼り付け。
最先端R部分だけPETカウルをかぶせる。
組みあがった胴体骨格に1.5mmバルサでプランク、
まずは○胴体を仕上げてしまう。余裕のある厚板?だからサンディングで成形もガシガシできる。
ここまできたら主翼を先に作ってしまう。翼が出来上がってから現物あわせでフィレットを作る。
2208クラス 500g以下の小型機体だから、エルロンはトルクロッド・ダイレクトの1サーボで。
脚柱差込み部補強でちょっと重量かかさむ。でもピアノ線脚ビス止めよりはずっと軽い。主翼98g。
一番厄介で目方喰いの元になるフィレットをスンナリと軽量仕上げで
尾翼の組立て方法はちょっと面倒

@胴体スリットにコ型連結ワイヤを入れて
 水平板だけ差し込む

Aスリットガイド板の真ん中の穴で
 尾翼の中心線を合わせればOK

B左右分割の昇降舵を差し込み取り付け

C垂直板はラダーごとスリットに差し込めばOK
固定脚とスパッツの製作 
金属の脚は使わず、脚柱は3mmカーボンロッドをスパッツのバルサでサンドイッチ
左右側板の内側にカーボンクロスを貼り付け、2mmビス貫通で車軸にする。
主翼のリブに2mm」ベニヤと3mmバルササンドイッチの補強を接着。
脚柱と位置ガイドの3mmカーボンロッドを差し込めば、それだけでガッチリ固定
2.5mmピアノ線脚1本が10g スパッツ付きでも一個16gは納得の仕上がり。
ノーズ部分の製作
ダミーエンジンはシンプルにバルサ一枚板 環状オイルクーラーだけでイメージ充分
アンテナ支柱はポリチューブ+バルサ+シュリンクでアンテナ線をここから出す。
 実戦では無線電話がほとんど使い物にならず、取り外してしまった機体がほとんど。
この時代になってもWWTなみの身振り手振りのオシの単機格闘戦。。。
 わずか半世紀で現代の携帯文化に進化するなんて、夢にも思わなかったろうなぁ
2010年 1月 17日 いよいよ生地完成 機体重量262g!
直径のデカイ、ハ1乙で頭でっかち。すぐ後ろから絞り込んだ胴体はまるで「なまず」
ビヤダル型ずんぐり流線型が流行の時代に(GBレーサーはじめグラマンF3FやI−16などからブリュースター・バッファロー、果ては雷電まで)すんなり細く絞り込んで表面抵抗を減らした中島、小山技師長のセオリーはまた一つの正解であったのだ。

頭の固い、慣れ親しんだ古いものに固執した陸・海軍パイロットの格闘戦最優先の考えはけして正しいものではなかったのだが・・・そのこだわりも時代の趨勢に対応して二式、三式、四式、五式戦と発展させた陸軍航空は、零戦に頼り続けるしかなかった海軍よりはマシだったともいえるだろう。

ともあれ世界最高の軽戦闘機の極地といえる九七戦は日本航空史に刻まれる名機の一つである。

Return to Building Daily INDEX 工房日誌 インデックスへ戻る