工房日誌 製作ダイアリー

ほとんどスケール 大日本帝国陸軍 五式戦闘機 (川崎 キ100) 1/12
2010年 6月 14日 川崎「五式戦闘機」 1/12(2217クラス)新規製作開始 
胴体は実機飛燕の強靭な機体をそのままに 側板に上下補強で中央部分から工作
いつものとおり平板の上に点接着して組み立て。側板は最後に側面のカーブを削りだすために2.5mmの厚板
操縦席までBOX構造なのでまったく狂いなし 頑強そのもの。
五式戦の特徴=ノーズの大きなフィレットを貼る
部分は穴あけして極力軽量化。
上半分の骨格、尾翼差込み部分を組み立て。

↓台から剥し 下半分を組み立てる前に
尾翼のリンケージをセットしてしまう。
胴体高さの関係(主翼位置が胴体基準線に近い)で、
サーボは倒立でハッチ側から組み込み。
ここで防火壁とマウント部分を作り胴体に接着。
実機と違いカウルフラップ位置まで前進。
強いテーパーのついた機首部分なので
側面のカーブはバルサで図面の寸法より大きめに作り
現物あわせで削りだす。
胴体下側を組み立て。主翼取り付け部分は6mm厚バルサで、主翼翼型にあわせカーブを削りだす。
上部はカウルの中間まで大きなハッチでガバッと開く。
複雑な形状の機首は バルサ積層の削りだしで 
上面の気化器空気取り入れ口、機銃弾道部分切り欠きや、側面のテーパー絞込み等々
複雑な形状の機首はいつものようにPET成形カウルでスッポリというわけにはいかず、
あれこれ検討した結果バルサ削り出しで整形。
まずノーズに10mmバルサの「桶」を作りカウル最大部分の円までテーパーに整形。
先端の丸い部分だけハッチにしてはめ込み式に。
上面のハッチからカウル先端まで 滑らかな曲面に仕上げるには 現物削りだしのこの手しかない。
埃にまみれてサンドペーパーの闘い まずまず ナマズ頭はうまく整形できた。
しかしどこかで見たことあるような? なんだか良く似ているなぁ〜? 
やはりデカイ直径のエンジンと細身の胴体との
組み合わせは、どうしても似たような形にならざるを
得ないものなのか。いかに後から改造とはいえ・・・

カウルフラップまで胴体一体作りつけの九七戦
ワイヤ1本でタガかけて止める先端の丸いカバー。
このアイデアをそっくりバルサで削りだしで・・・

しかし似たような造作なのに 
なんてフォッケウルフFa190はスマートなんだろう!
ここまできたら 先に主翼を完成させてしまって・・・ 
完全半対象の主翼は下側直線のままのリブで平板上で組み立て、後から下面のカーブを削りだす方法で。 
アスペクト比の大きい長い翼だからエルロンロッドも長くなる。愛用のチャリ・スポークはとどかない。
そこで3mmカーボンパイプの両端にL型ピアノ線接着でロッドを製作。
 
下面のふくらみカバーは胴体に組んで現物あわせで骨格を作りつけ。
改造物の難点はこうした後付けの余分なパーツが、実機はうすいジュラルミン板一枚だからいいとしても
 模型じゃバルサ板の追加になる分 工作と重量を増やす。致し方なしか。。。
 
実機同様重ね貼りのフィレットは最大の難関。 
まずは 主翼と重なる底板と後部胴体下面のカーブを接着。側面の大きな斜め板を1mmバルサで。 
さらにフィレットの曲面部分を1mmバルサで。当然主翼はラップで包んでビス止め状態で工作。 
後はパテとサンディングで段付がなくなるまで滑らかに整形。 下面カバーも同時に仕上げる。 
エルロン 引込脚を組み込んで 主翼を完成 
主翼も薄いので 先の隼U型同様 脚柱は直線のままで。車輪は内側に。脚カバーも同様<
厚紙+フォームラバーで脚柱に取り付け。ロッドは2mmカーボンパイプでほぼ直線にセット。
 
もっとも五式戦らしいところ 排気管の処理もリアルに 
排気管とカウルフラップはカバーリング、塗装完了後に接着する。
2010年 6月 25日 川崎「五式戦闘機」ようやく生地完成 
生地完成機体重量 382g(各リンケージ、脚 組込済)やはり機体がゴツイ?分 隼より20gほど増加。
バルサ削りだしの機首、複雑な重ね貼りフィレット・・・しかし 思ったほど重量増加にならなかった。 
キャノピーは前後2分割で操縦席後で重なる。
 テスト・ショットなのでまだ不完全、高さも若干低くなる。

ハッチは中央を3mm皿ビスでネジ止め。
 メカ室に柱が立つけど広い機内なので邪魔にはならない。

機首の滑油冷却器だけまだ未装備

開閉式の車輪カバーは・・・ 


細長い主翼(高アスペクト比は横転旋回性能向上になるという土井理論を実践)、ズングリした機首、
 複雑なハリボテ? しかも頑強な機体 ・・・
高望みの因果不運の名機「飛燕」の血を継ぐ苦肉の傑作機 大戦終焉の閃光 五式戦を再現できました。
(最初からハ112U装備で設計してたら もっと優れた高性能機が出来たろうに・・・)

いよいよ 明野教導飛行師団 第二大隊長 檜与平大尉乗機の完成へ。
 しかし終戦間際の土壇場でも六十四戦隊の血を引く彼の機体は 依然マーキングも派手なんだよなぁ。。。  

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