工房日誌 製作ダイアリー
Curtiss JN4 Jenny 1/10 BIG-Scale

カーチス JN4(JN7H) ジェニー 1/10 2号機 (水陸両用型)↓

カーチス JN4 ジェニー 1/10 初号機 ↓

Jenny 1/10 改良新型 2号機 (特注 単フロート式水陸両用型 Curtiss JN7 )

当初の懸念が現実となって初号機は消滅。
拙作をご愛用いただくNKY様からのリクエストにお答えして、再検討を重ね
ついに拙作初の540クラス35mm径ブラシレス搭載で再挑戦することに。

シーライオンなど水上機をマスターされる氏のご要望で、珍しい水上機型の
ジェニーを製作することに。
すでに1/14を17機1/10を1機 通算19機目になる今回は、陸上型についてはすべて完熟済み。
例によってネット検索で乏しい資料を拾い集め、翼をさらに延長拡大したUS
NAVY仕様のN9もお手本になるが、あくまでJN4ジェニーのイメージを大切に、
単フロート付きのJN7Hをモデルとすることに決定。
胴体工作は基本的に同様、ノーズ機関部側板はベニヤBOXに強化
平板上で胴枠組み立て Lアングル 胴枠すべて2mmバルサで
台から外し 胴体上部の製作
今回の改良点 Rd、Evサーボは操縦席下に移動。操縦席をハッチにしてロッド調整を外部から簡単に
エンジン部分もハッチ式で バッテリー搭載、結線など外部から楽にメンテできるように。
主翼部分までつながった広いスペースは、細長の大型バッテリーも搭載可能に。
ダミーエンジン・ハッチ、ラジエターの製作
ラジエターは 完成した胴体先端にそのままPETボトルをかぶせてヒート成形。PET一体のカバーができた。
カーチスOX5ダミーエンジンは立体感を持たせ最大限リアルに再現 プッシュロッドだけは省略。
エンジンカバー止めの革バンド ではなく ゴムバンドでそれっぽく・・・
尾翼を製作 Rd Ev リンケージの組み込み
主翼の製作 《梱包の関係で已む無く分割式に 手間と重量増加は致し方なし。。。》
一体型ならベニヤカンザシだけで苦もなくできる上半角。分割となると左右慎重に角度合わせしないと・・・
上半角1.5度分 翼端リブ下にスペーサーを当て、中央接合部は直角に。
接着接合面がピタッと決まるようサンディングで微修正できるよう4mm厚で。
カンザシ部分に水平にガイドのカーボンロッドを通すため、中央一体で製作、正確に切り込みを入れて接着。
組み立て後に切り込み部分を取り外し正確なホゾに仕上げる。これを4枚・・・えらい余分な手間。。。
主翼組み立て時も製作時と同様に、上半角を正確に出すため、平板上で翼端にスペーサーをあて
中央を水平に固定して左右翼を接着接合。
《完成機組み立て時 左右主翼結合後》
上翼の取りつけは、翼をずらして先に前のビスを止め、
支柱を下げて後ろのビスを止める。
斜めの支柱なので、しかも内側にビス止めするので
こうしないとドライバーで締められない。

胴体側板と翼の直角を左右確認して、多少のずれは
ビスはPET止め具と共締めなので、左右支柱を
前後にずらして微調整可能。
翼端処理も一ひねり
翼端スキッドも翼下面スリット差し込み式
翼端フロートも同様に差し込み交換式。

上翼の補助支柱も差し込み接着ワンタッチのオマケ。

これに実機同様の張線を張ったら・・・
空気抵抗はどれほどになるか・・・
実機さながら超鈍足間違いなし。。。
飛行時のメンテもより楽に 前後ハッチ式で翼の分解などなしに外からワンタッチで可能に。
2012年11月23日 まづは陸上型 組立て完了 生地完成重量 545g!?
あれこれ改良、強化した結果 生地完で前作カバーリング済み完成と同じくらいの重量になってしまった。
とういうことは完成機はカバーリング分まるまる約100g増加ということに。。。
とにかく最大のハンデは主翼の分割組立て構造 これだけで軽く50g以上、なんとも辛い選択ではある。

計算上全備重量は約1000g弱。それでも翼面荷重は軽く30g/デシを下回る。
新採用E−MAX2810/12(540サイズ)機体重量1400gまでのハイパワーだから余裕充分。
前作の懸念はすべて解消。どんな飛行条件でもこれなら軽快な飛行は間違いなし。
メイン・フロートの製作 翼端フロート改修 
メイン・フロートはいつものように発泡モナカに
バルサプランクで。
バルサセンターキールに直角にステー基部を取りつけ
両側から発泡貼り合せ。上部差し込み穴は4mmバルサ補強材を埋め込み。
ステーは前後を2mm 中央は1.5mmピアノ線
+バルササンドイッチ+シュリンクで3ヶ所。
陸上型脚止めと同じ位置でビス止め交換式に。
翼端フロートは問題あり! ピアノ線折り曲げを翼のスリットに差し込むだけでは、どうしても固定できない。
ビス止めにするとかさんざん悩んだが、結果的に従来他機種同様の、カーボンロッド差し込み式に。
ロッド1本だけではどうしても不満足。そこで△支柱は針金+バルサ+シュリンクでダミーにして・・・
 *** メインフロートはステップもありV底の近代的なデザインなのに、なんで翼端フロートはまるで19世紀風のお粗末なデザインなのか? 下に付いてる「波乗り板?」はどんな効果があるのか??
実機では喫水位置より高めなので、どう調整してもかなり下に下げないと浮かないから機体が傾く!
 何度も水上試験をしてステーは三度も作り直すはめに・・・
離水時にはエルロン+ラダーをあてっぱなしで機体を水平に保たないと、簡単にヒッカケてしまいそう。。。
「波乗り板」が長すぎるとプレーニングに入ったとき水面を引きずるかもしれない。
 ・・・あれこれ考えれるとどうしても高さと板の角度、長さを調整できるようにしなければならない。
結局ミテクレには眼をつぶってセンターカーボンロッド式にしてなんとか対応可能な形に落着。
これだけで1日費やし、重量も1個20gもくってしまったが、外観重視のスケール機では止むなしか。。。

飛行前に水面上滑水試験で慎重に高さと波乗り板の長さ・角度を調整しなければならない。
そのためセンターカーボンロッドは長めにして、翼下面にはシリコン・チューブをとおし、翼上面に
突き出した部分にストッパー(タイヤストッパー流用)を付て、確実に位置を固定出来るようにすれば良い。
 *** これはサボイア オーナーの方からご提案いただいたGoodアイデア 
メイン・フロート・ステーは機体組立て時にフロートの穴に差し込みエポキシ接着。固定後はビスで着脱可能に。
 ***着脱にはフロートと胴体の間に入る短いスタビ・ドライバーが必要です***
2012年11月27日 フロート出来て水上型 組立て完了 生地完成重量 690g!?
過去最大のカーチス・ジェニー
しかも他に類のない単フロート水上機 
カーチス JN7H ジェニー水上機が誕生。

陸上型JN4 生地完成重量 545g
       −脚・車輪40g=機体のみ505g
水上型JN7 生地完成重量 690g
       −機体505g===
   フロート一式が185gにもなってしまった。


 大きさでは2まわりほども大きい2217サヴォイアや
ジーナ艇の涙滴型ですら10gそこそこだったのに。
シンプルな形状と思いきや余分なお飾りステーなどで
20gにもなってしまった翼端フロートが足かせに・・・
 こだわりを捨てて思い切りシンプルな樽だけにした
ほうが、RC機としては重量、水上機能的には
得策だったかもしれない。。。
2012年11月27日 翼端フロート作り変え 実用水上型組立て完了 生地完成重量 670gに!

簡易型翼端フロートに変更
残念ながら水上写真はありません。いつもの庭の池では翼端フロート端から端までで目一杯。もはやこれまで。
スケール重視の翼端フロートは、何度試してもどうしても不安定。
飛行時の水上安定を重視して思い切って発泡モナカだけの簡易型に。3mmカーボンロッドに強化、長さも延長。
直径も拡大して50mmもあるのにやはり簡素化モナカの効果絶大で、1個10gほど軽量化できた。
過荷重1000gで進水試験は見事1発合格! 意外と小さめなメインフロートでも体積計算100点!!
喫水も浅く、浮力十分の翼端フロートは尻が水面に接するくらいで見事安定。左右にフラともしない!!!
差し込み交換式なので スケール・フロートはディスプレイ観賞用ということに・・・
「過ぎたるは・・・」「案ずるより生むが易し」これにて懸念払拭 一件落着 目出度し目出度し

さてさて US NAVYカラーで 世界に唯一つ?のジェニー水上機を完成させよう。

               ページ・トップへ戻る

Jenny 1/10 初号機

小生にとって カーチス・ジェニーは、電動飛行機製作当初に
試行錯誤して作り出した最初の成功機で思いで深い機体。

日本では夢のような広大なドンムアンRC飛行場が目先にありながら、
どんな機体でも飛ばせる好環境に恵まれていながら、長年 小型軽量こそ電動機の原点と思い、いかに小さく軽く作るかという点に固執してきた。
当地の友人のために作った1/10MOTHですら、現地ではあまりにも小さく見えて、初めて気がついた。そうだ!初心に帰ろう!
大型機製作に当たって、経験値と実績がありゆったり飛ばせるものといえば、まずEP機製作の原点ともいえる「カーチス・ジェニー」が再登場。
見た目も工作方法も従来の1/14(2212クラス)とそっくり でもまるっきり別寸法。
しかし工作方法、構造、部材もそう変わらないので 大きくなればなるほど工作はずっと楽になる。
結果的に大きさも重量もほぼ1.4倍で仕上がった。翼面積は約2倍近いから翼面加重はモーターグライダー並に低減。 たしかに2217クラスにしてはちょっと大きめの機体ではあるが、なにせ実機が飛ぶのがやっとという低速機なのだから、牽引力さえあれば確実にフンワカ飛行できるはずで、リラックス機体としては十分だと判断。どうしても模型らしくキビキビ飛ばしたければ、モーターは自由にスープUPできるゆとりのサイズなのでどのようにでも進化可能。
2011年 3月 20日 機体組み立て完了 生地完成重量460g
  単体を写真で見ただけではほとんどわからないが、デカイ! 従前の1/14より2回り以上も大きく感じる。
 全巾1330mm 全長820mm 
 GP20クラスなみの大きさ でも重さは半分以下
  ハッチ(エンジンカバー部分)は実機の皮ベルトのところを輪ゴムで・・・ バルサ+ステンレス・メッシュ
  サンドイッチ工作のラジエターは厄介者、これをはずせばモーター取り付けも前から簡単に。
基本骨格は1/14とほとんど同じ。
  側板Lアングルなどの部材は1.5から2.0mm厚に。一番の相違点は
  機体先端バッテリー室・モーター室までスッポリとバルサでハッチ式に。スペースはゆとりの広さ。
  脚柱も2.3mmと1.6mmのピアノ線△でガッチリ強化。取り付けもGP機と同じ手法。
  主翼は実機と同じく上翼翼端エルロン。サーボはハッチ式ではなく。リブ間下面埋め込み式。
  カバーリング後にサーボ組み込み。延長コードはバルサの凹トレーに収め、その上をフィルムでカバー。
  アンリオで使った防水手法。これだと前後2本のスパーの中間、重心位置あたりの補強にもなる。
  上下翼とも、1/3翼弦長の位置に2mmカーボンパイプを通して、組み立て時のリブの整列と、
  翼全体の剛性UPに一石二鳥。

               ページ・トップへ戻る

Return to Building Daily INDEX 工房日誌 インデックスへ戻る