工房日誌 製作ダイアリー
ドナルドのカーチス  特大1/6
大型化してきたポルコのサヴォイア、
更なる超特大型の構想もふまえて、
ここらで ドナルドのカーチスも特大型で新作。
一クラス上の50モーター搭載の
オーバー・パワーでカッ飛びレーサーを再現。

全巾=1350mm
胴体長=1075mm
全長=1250mm mm
双フロート
(水中舵着脱式)

2018年 07月07日 新アイデア山盛りで勇躍製作開始
大型化に伴い胴体は上下二分割式で、中央にベニヤの縦枠を設け、
フロート支柱固定部隔壁もベニヤの積層で強化。
前半は厚板バルサの樽型モノコック、後部はフル・プランクで。
中央側板は厚みを持たせて巾は縮小。外面サンディングで完全な楕円形胴体断面形に。
後部胴体中央にはPP薄板まるめのパイプを貫通させて、Evサーボ延長コードのトンネルに。
最初の峠は、Evの組立方法 胴体内蔵の操作桿
水平板は積層バルサ厚翼を横から差し込み式に。Evは左右分割で後から取り付け。
コの字型連結ロッドの中央に直角に操作ホーンを取り付ける。そのため
胴体スリットに差仕込時点でコの字ジョイントを90度回転させて、ホーンをクリヤ。
胴体中央でまた90度戻して胴体中央内部に立たせる。胴体尾部の巾ギリギリで
ミドルサーボを埋め込みダイレクト・リンケージとする。この方法で
実機同様 Evホーン、ロッドは内蔵式なので、外部に一切出てこない。
十分な翼厚もあり、大型機体だからこそ実現できるリアル・アイデア。
RdヒンジラインにもL型延長ロッドを儲け、完成組立時に胴体を貫通させて尾部に突き出させ
Wロッドジョイントで水中舵ロッドも着脱可能式に。
胴体尾部下側にハッチを儲け、Evサーボ点検・交換も容易にメンテナンス可能。
胴体プランク後にサンディングで完全面一の表面仕上げに。
ラダーはオーソドックスなロッド式 
当初の計画では主翼から後の胴体は密封式にする
つもりで、Rdサーボを主翼下に設定したが
長いピアノ線ロッド(防水性を考慮して)が無い! 
そこでサヴォイア同様にパイロットハッチを設けて
操縦席下に移動。
これならいちいち主翼を取り外したりせずに
外部から簡単にサーボ・メンテが出来る。
結果 オーナーのご希望通りの設定に...d(^^;)
ラダーサーボは強度十分なスタンダード・サーボでOK。ロッド式といっても、ニュートラル
ずれナシの左右Wロッドに。ワイヤー・リンケージより調整がずっと楽で作動は確実。
アイデアと現実のギャップは大きかった! 尾翼完成に丸二日の試行錯誤
パーツが届いてイザ組立始めると思わぬ想定外が。水平板の厚みは十分だったと思ったのに
実物のノーズギヤのホーンの付け根は1mm近く太かった。これでは横から胴体のスリットに差し込むには
つっかえてしまう。やむなく上下を削りスリットも最小限削ってなんとかクリヤできた。
オーナー発案の組込みのアイデアは大正解。苦も無く見事スンナリ差込み組立できた。
しかしそこで問題なのが接着方法。横から差し込んでは接着剤が旨く塗れないしはみ出してしまう。
水平板のセンター、直角位置決めは従来の手法(丸穴覗きのライン合わせ)でOK。
結局カバーリング完成後の組立になるからビス止めが唯一の手段。
今回のリンケージから発想した胴体尾部下側のハッチが実に見事に功を奏した!
水平板差込み、垂直板差込みのスリットを組立て
まづは胴体尾部だけプランク完成させる。
尾翼差込みスリットの水平・垂直は最も重要なので
現物合わせで狂いのないよう慎重に成形。

胴体後部のプランクはラダーの仮組み完了後
Wロッド・リンケージの位置を確定してから。

尾翼の組込み、取り付け方法
@水平板をさしこみ→AEvコの字ホーンを90度回転、操作ホーンを水平板の穴に隠し→B中央まで差込み
 90度戻し、更に差し込んでセンターラインにあわせる。C昇降舵を左右仮組みしてセンターを合わせる。
 G水平板、同枠の穴に
  Evサーボを組み込み
  リンクを接続。
  延長コードをトンネルで
  胴体前部へ
DEvヒンジに楊枝ピンを刺して仮固定→EEvホーンにアジャスト・ロッドを取り付け→F水平尾翼の
 センターがあったら、下面からビス2本で水平板を胴体に固定。
 *** この方法は尾部ハッチの設定なしには実現できない! 窮して通じる新発想 ***

Rdのヒンジ軸ロッドを胴体貫通させて(下部のガイドパイプ穴に通すのはチト苦労する)垂直板を差込む。
(垂直板はカバーリング完成後の組立時点で胴体スリットに接着する)
胴体下に突き出したロッドは邪魔ではあるが場所的にさして見苦しくは無いだろう。
ここにWロッド・ジョイントで水中舵を着脱できる。荒天波浪でもタキシ不安なし!
ラダーの両引きロッドをサーボのストッパーに通し位置決め、固定する。
(ロッド先端のアジャスターとサーボのストッパーの両方で位置調整可能
 *** 操縦席下部にRdサーボを設置し、ドナルドがハッチとなる *** )

 間口の狭い操縦席=当然出し入れ可能最小限のハッチだから、サーボ・メンテはかなり厄介。。。
 サイズに余裕のある機体でもやはりSTDサーボでは狭苦しいのは必要上の選択だからやむを得まい。
之にて一件落着! 機体尾部完成!! 最初の難関は見事突破した。!!!
 エレベーターの機内装備は実機さながらなかなかの出来栄え。また一つ工作新手法が生み出された。
*** この方法は尾部ハッチの設定なしには実現できない! 窮して通じる新発想 ***

垂直尾翼を少し後にずらしたため、テールのスタイルがなんだか見たことある形に・・・九七戦? 零戦??
 エ? お尻の穴って・・・ ここが光れば「ホタル」ですわな。。。
胴体下側完成にむけて・・・下翼を先行製作
上下とも主翼は完全半対象の高速型。下翼が小さい一葉半の複葉だから、下翼だけわずかに迎え角が付く。
翼型下面はフラットのまま組み上げ、アライメントを確定。後で上主翼が完成後に下面Rを削り出しで整形。
下翼のアライメントが確定、胴体上部を厚板樽造りで製作。外面サンディング仕上げで胴体完成。
上翼の組立
確定した下翼を基準に上翼取り付け部を翼型にあわせて慎重に削りだし。
上翼も下翼同様 下駄を履かせて下面フラットのまま左右翼を仕上げ、中央を結合の時点で
ガル部分のV型をベニヤのカンザシで成形、上面を削り取って一体に仕上げる。
上面プランクを済ませて左右の整列を確認したら、下面のカーブを削りだして対象翼型に整形。
ノーズのエンジンカバー(バッテリー・ハッチ)の製作
細くとがった先端の形状から、スペースギリギリの50モーター搭載なので
前面一体の「お面」にすればモーター組込みは楽なのだが、エンジン部のハッチが狭くなってしまう。
6セル大容量バッテリー搭載や手入れが楽に出来るよう、ノーズ先端まで一体のハッチにした。
その結果、ノーズ下半分も別のハッチで開閉式にしなければならなくなってしまった。
上下翼の取り付け 翼間支柱の組立
想定どおり翼間支柱はとんだ曲者だった。
上下翼スパー位置が前後に離れている、
両翼上下面とも曲線、しかも斜めに付く。
とても計算で線引きできる代物ではない。
現物合わせで型紙を何度も修正して
ようやくぴったり合う形に成形できた。
そこでまた難題が。
かなり斜めの角度で取り付けるので
簡単にはビス止め固定できない。
支柱取り付け部のピボットを
ベニヤにバルサの△板を貼って角度を合わせる。
カバーリング完成後に翼のスリットに差込み
エポキシで接着することに。
上下翼のねじれや曲がり、ズレが起こらないよう、上下ともスパー位置でビス2本で固定。
ビスは外側から締め易くするため、上は斜めに、下は水平にねじ込むことにした。
ようやく上下翼組み付け完了。支柱のビスをしっかり締め付けると、もう上下翼はビクともしない。
ここまで来てやっと下翼下面の整形が出来る。これで機体はほとんど完成状態に近くなった。
フロートの製作 支柱もこれまた難物。
フロートはすでに定番PST断熱材の積層、削りだし。
支柱取り付け部はハードバルサブロックのかまぼこを
上部Rに合わせて整形、エポキシ接着埋め込みで。
左右に10mm追加して、前後は細目に絞り込み。
よりアニメのイメージに近くなった。若干幅広だが
浮力は余裕があったほうがいい。
あとはしっかりサンディング整形して、上下にバルサの骨を埋めて全面プランクで出来上がり。 ステーは慎重に角度、長さを決めないと。キチンと並行に並ばなければ。。。。
支柱も十分強度を持たせて、胴体取り付け部は
前後ともスリット差込み接着固定で。
ピアノ線を両側からベニヤをエコキシで
サンドイッチ、涙滴がたに整形。
水平支柱は5mmカーボンロッド。
水平支柱の先端にL型ピアノ線を組込み、フロートの取り付け部に竪穴を開け差し込む。
これで左右へのズレ、外れを防止し、フロートの垂直も位置決めになる。
ここまで来てようやく下翼下面の水平基準ラインが不用になり、下面のカーブを削りだし成形、
中央逆ガル△部を胴体○断面に合わせてプランク・カバー。これにて下翼も完成。
いよいよ機体各部組立終了でほぼ生地完成に。 1680g
モーターの入荷を待ってノーズ下のハッチを現物合わせで製作。
上下翼付け根のガル部分、上下翼の大きさも同様 実機R3C2に近いより現実的な形に。
アニメのスタイル重視で製作した旧作1/12ではあまりにも飛行性能に癖がありすぎで、
イメージを保ちつつ よりRC機として充実成熟した機体に。

さてさて一先ず一件落着。いよいよMr.ドナルドの登場 またまたお人形作りの試練が・・・



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