工房日誌 製作ダイアリー
ほとんどスケール アルバトロス DX 1/12 
Albatros D5
Albatros D5 / Manfred Von Richthofen
撃墜王でもこのアルバトロスで1917年7月ベルギー Werwicq で撃墜され負傷した。
空中戦の激しい操縦にはやはり翼が強度不足だったようだ。
そしておなじみ三葉機DR1に乗り換える。。。
もともと大き目のアルバトロス、
他のスケール機と同じ1/12で
1/10フォッカーDR1とほとんど同じ大きさ。
このサイズなら使い慣れた大ヤカン(Bm2810−12)でバッチリ。

何としても木目地肌+クリヤドープの丸〜いモノコック胴体を再現したい。
過去二度の挫折を肥やしに、三度目の正直
今日のテクとパーツで完成を目指す!
WWTの独戦闘機といえばこのアルバトロスは初期の代表。合板モノコックの胴体はDXになってますます洗練された丸胴体になり、流麗なラインは魅力的。
ニューポールに影響されて採用したV型支柱は本家同様やはり強度不足に悩まされ、翼折損で事故・墜落も多々あったが、メルセデスDV180hpの名エンジンとマキシム・シュパンダウ2丁の武装で大戦初期のヨーロッパの空を席巻した。
機体シルエットの流麗な美しさは数多の名機でも右にでるものがないといえる。・・・好き!ナノダ!!

2008年 4月 New 2号機 (Bm2810-12搭載)

2008年 3月 初号機 (Bm2810-12搭載)

2008年  4月 20日 2号機は またも別の手で
前作「隼」で成功した丸胴モノコックの新方式。 アルバトロスもこの手で・・・
平板の上に胴体平面の線を描き、中央部分側板(15mm幅)を仮接着。
上部の胴枠は1mmバルサをクロス木目で貼り合わせ、切り抜きして接着。高さ、カーブは一枚づつ現物チェックで。操縦席床、機銃搭載部分を貼ると整列は完全に。縦通材を通し、尾翼差込み部分も組み立て。
この状態で尾翼スリットを作りつけるから、尾翼のアライメントは完璧。
 ってところで大間違い。尾端の長さが違うじゃあ〜りませんか! 尾翼スリットをソックリ作り変えに・・・
支柱差込み部分は5mmバルサで内部補強
ゲージに合せて丸棒ヤスリで穴を整形。
ノーズ・カバーはPETモールド成型で
このまま上部をプランクしてしまう。後部は曲線がゆるいので一枚板で曲げ加工
1.5mmの厚板だから、接着後サンディングでガシガシ、綺麗な曲面ができる。
再度支柱を正確に位置決めしながら慎重に穴あけ。
なにせ縦横斜めで基点も上下差があるから
現物合せするしか手がない。

正確な作図寸法で、支柱を作ってビス止め・・・
・・・なんて高等数学をマスターした設計技師でもなけりゃできない!
2008年  4月 22日 上半分完成してから台から切り離し 下半分を・・・
この状態でもう船みたいにガッチリ、固定せずとも狂いは出ない。
上と同じに胴枠を立てて・・・と思いきや
胴枠一枚接着する毎にセンターの幅決め板を切り取って丸く穴を切り抜く・・・
1mmバルサとはいえ縦横木目をクロスして瞬間で接着した合板は切り出しカッターでも一仕事。
主翼固定部は5mmバルサ、脚差込み部は2mmベニヤ、テールスキッドは1.5mmバルサクロス積層
縦通材を通して、基本骨格完成。
下面はアールがきついから胴枠ごとに部分プランク。これが塗装後実機のムードを出してくれる。
尾翼も作り、おっと!リンケージがまだ通してなかったではないか!!! 丸棒細ヤスリでシコシコ。。。
これにて一件落着。しかしなんでこう丸っこいデザインなんだ。厄介な尾翼つくりで一夜が費えた。
2008年  4月 24日 いよいよ問題の主翼つくりに
初号機 K中尉殿の貴重な戦訓をもとに エルロンを再検討。はたして・・・
上翼組立はARF工場?方式。 前縁、翼端、スパー、後縁を直角を確かめて組み立て接着。
リブをはめ込んで整列を確認したら瞬間で固定。これが一番簡単で正確な方式。
翼端のリブを接着する前に紙筒のコードガイドを通して接着。両端が空いている状態なので丸棒を差し込んで簡単にまっすぐ固定できる。これだけでも充分リブ穴の補強になる。
後縁は1.5mmバルサ一枚板で、エルロンのヒンジラインに3mmの桁を追加。
実機同様に斜めのラインにしても結果オーライ!斜めのラインだと端へ行くほど高さが増すわけだが、
同一幅のままでも翼端のリブ数枚だけ後半の山を数ミリ削るだけでOK。もちろん正確には翼端へ行くにしたがって翼型は中央が高い翼厚比になるわけだけど差は少ないのでほとんど変わらないですむ。
主翼を組んで組み立てほぼ完了。
エルロンサーボは、リブの間にバルサ(1.5mm木目クロス積層)のベース板を接着。箱型にして下面から埋め込み式に。・・・翼が小さく薄いDR1で使った手をそのまま活用。

2008年  3月 12日 リクエストにお答えして、またも独逸空軍の名機を!
新採用、デ・ハビランド方式(別名丸鷹方式?)の左右張り合わせ木製モノコックで流麗な○胴体をリアルに!
おきまりフォトショップcm定規設定で実寸大で胴枠を作画
ステッカー紙にプリントアウトして切り抜き
1mmバルサに貼り付けカット。ステッカーが張り付いているからバルサが裂けたりせずに綺麗に切り抜ける。
さらに木目をクロスさせてもう一枚瞬間で張り合わせ。
これで2mmベニヤより軽く同等以上の強度のある胴枠ができる。

実寸を書いた平板に 上下の縦通材をラインどおりに点付けし、
位置と直角に注意しながら片側の胴枠を接着。
サイド中央線の縦通材は1.5mmバルサ接着のT型アングルでねじれを防ぐ。
下翼取り付け部は5mmバルサ、左右接着後フルプランクするので縦通材は必要最小限の4本だけ。
・・・と慎重に作業したにもかかわらず、胴枠が左右ドンピシャとは行かず、あちこち修正してやっとモナカ完成
コクピット床と機銃取り付けBOXを貼れば、これだけでもうガッチリ。
テールは水平、垂直尾翼ともスリットを作り差込式に。
水平・垂直はバッチリ決まった。

支柱差込み部分は5mmバルサで強化。
穴あけはおおよその角度でキリで道穴をあける。

脚の取り付けは定石どおり2mmベニヤ3枚重ねで。
丸い型の尾翼は実に厄介。何度も切り貼りしてRをだす。角型なら細いストリップで簡単に軽くできるのだが・・・
スキッドはバルサ木目クロス積層で胴体下縦通材に接着。
支柱は図面どおりのゲージを作り、後への傾きは先端の位置であわせ、慎重に穴を修正位置決めする。
中央支柱は4mmカーボンパイプ+2mmピアノ線のお決まり方式。斜め支柱はダミーのヒシチューブ
胴体ノーズは実機の金属板カバーと同じラインでPET成型でスッポリとカバー。
前作のモールドを正確1/12に修正してシュリンク成型。広い開口部でリポもアンプも楽々収納。
プランク前にテールのリンケージも組み込んでおく。
モーター全長に現物合せで、ノーズ下半分を5mmバルサでハリボテ。
軸線をセンターに合せモーターを前からビス止め。広い開口部だから出し入れは楽々。
プランクの厚み分バルサを挟んでカバーの位置を決め、
左右後端をビスどめに。
 ・・・ここまでで胴体基本骨格が完成。はたしてこの状態で110g やはりチト重いカナ?。。。
    普通ならこれで生地完成というところなのだけど、この上に全面を1.5mmバルサでフル・プランク、
     サンディングして○胴体の完成へ・・・結果は如何に?やはり重戦闘機になりそう。。。

2008年 3月 18日 どうです? ○胴です!
厚さに余裕を持たせた1.5mmのフル・プランク、そしてゴシゴシ サンドペーパーのアート!?
現物合せで正確にパネルを作る→水につける→高温アイロンでジュワー→あらゆるカーブが綺麗に決まる
テールから順に張ってゆく。縦通材にセメダインを塗って、慎重に位置を確かめながら
前から内側に長いノズルを差し込んで瞬間接着剤をスポット溶接。
実機より気持ち細め?だけど 流麗な○モノコック完成。
あとは木肌色に塗ってクリヤ・フィルムでカバー、思ったより軽く仕上がった ゾ \(^_^)/
以前のフォッカーDZの時はBMWエンジンの資料がなくて簡略化 m(_~_)m。 しかし今回は・・・
メルセデスDV180hpエンジンは良い資料がある。という事は今回はキモ入りで。
シュパンダウ・マキシム機銃も給弾・排莢口も忠実に再現。寸法はちょっとデフォルムだけど・・・

2008年 3月 20日 機体組立完了 いよいよカラーリングで完成へ
アルバトロスの特徴、大きなスピンナー。以前さんざんトライしてやっとモノにできたPETボトル底熱成型の方法で再チャレンジ。どうしても中央は厚いかたまりになってしまうので、切り取ってからモールドごとビスを通してドリル・サンダーで削りだす。中央に穴が空いてしまうけど、これを利用してモーターの軸先端にナット止めに。
ヤカンBLはGWSのようにネジをきった長い3mmシャフトがでているので好都合。 ペラを止めたナットの先に燃料パイプのシリコン・チューブをかぶせ、スピンナーが先端ギリギリになるようにして外から3mmナットで固定する。ナットが出てしまうのが辛いところなので、せめて透明のナイロンナットで・・・
エルロンは上翼内埋め込みの2サーボで。 下翼も前後Wスパーなので剛性充分でシッカリ。
ニューポール同様の手法、スパーの上面を丸く削り、フィルムに横ラインが出て翼型が「ヘ」の字にならないように。
その分前縁は「Lアングル」にして剛性を高くしてあるのです。

実機の上翼は先端へ厚みがテーパーになっていて、そのためエルロン・ヒンジ・ラインは斜めになっている(フォッカーDZもそうだ)のだが、そこは省略。これ以上薄くするとサーボが収まらないではみ出してしまう。 やむなく翼全巾同リブ型で、ヒンジもストレートラインで・・・
これにて機体組立完了。生地完成状態で282gとちょっと重め。やはり全面プランクは軽量化にはキビシイ!
モーターもリキがある分重量があり、アンプも20g、どうやら翼面荷重は最ヘビー級になってしまいそう。
ひたすらカバーリングの仕上がりが軽くなってくれることを祈りつつ・・・

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