工房日誌 製作ダイアリー
ほとんどスケール アルバトロス DX 新作1/10 (2217仕様)
Albatros D5
Albatros D5 / Manfred Von Richthofen
撃墜王でもこのアルバトロスで1917年7月ベルギー Werwicq で撃墜され負傷した。
そしておなじみ三葉機DR1に乗り換える。。。
WWTの独戦闘機といえばこのアルバトロスは初期の代表。
合板モノコックの胴体はDXになってますます洗練された丸胴体になり、当時の戦闘機としては群を抜いて美しい。
DUまでは一般的な4本支柱だったが、当時の流行とでもいうか
ニューポールに影響されて採用したV型支柱は本家同様やはり強度不足に悩まされ、翼折損で事故・墜落も多々あったが、
メルセデスDV180hpの名エンジンとマキシム・シュパンダウ2丁の武装で大戦初〜中期のヨーロッパの空を席巻した。
機体シルエットの流麗な美しさは数多の名機でも右にでるものがないといえる。・・・好き!ナノダ!!

旧作2008年3、4月 アルバトロス 1/12 (2212クラス ヤカンBL搭載)はこちらのページで 

2012年10月25日 久々のアルバトロス 今回は2217仕様で1/10に拡大発展
旧作以来いろいろな方法でトライした胴体上下分割貼り合せ式は同様なのだが、機体の大型化もあって
正確さと共に強度も向上させるべく、上下ともLアングルシルエットを基本に別成形。
まずは平板仮止めで下側を作る。主翼取り付け部、脚取り付け部は5mmバルサ樽張りで強化。
テールスキッド部分は0.5mmカーボン板をバルササンドイッチでガッチリと。
ここで下翼を作ってしまい、現物あわせでアライメントを確定する。
続いて上半分も同様の手法で。平板上で胴枠、縦通材を組み上げて、尾翼差し込みスリットも同時に。
2010年頃から九七艦攻、九九艦爆、隼などでは丸鷹方式(上下別成形接着)をやめて、完成させた上半分のカマボコに下半分を造りつけて軽量化を図ったが、複葉のしかも複雑なアングルの支柱を持つアルバでは、上下ともかまぼこ状態で平板上でアライメントを確定することが重要。あえて余分な工作法でも正確さを重視。その分部材は1.5mmバルサ多用で軽量化し、外板○プランクを応力外皮に。
上カマボコに 厄介な支柱の製作と位置決め (やはり1回失敗してやり直しすることに・・・)
前後とも斜め、しかもちがう角度。付け根は○の側面でも上下差がある。カーボンパイプにピアノ線貫通の強度十二分の支柱だが、斜めトラスは接着しなければならない。3Dキャドでも使いこなす優秀な頭脳ならともかく、凡人にはとてもじゃないが計算でドンピシャなんて出来る業じゃない。結局現物合わせしかない。
下カマボコに 下翼をまたいで胴体前後で脚を取り付ける。
前は定番2mmベニヤサンドイッチのスリットに2mmピアノ線脚を差し込み接着式、 後は1.5mmピアノ線のコの字をバルサのスリットにはめ、半月ベニヤを差し込み3mm皿ビスで共締めに。
上下接合 全周プランク サンディング仕上げで流麗な○胴体の完成
いよいよ上下カマボコを接合して○胴体骨格完成。そして1.5mm全面プランク。サンディング仕上げ。
前端に3mmベニヤ防火壁(マウントベース付き)を接着。その前方に6mmバルサの桶をつくってノーズが完成。
今回の相違点はこのノーズのカバー。前作1/12ではPETモールドの上半分カバーにしたが、一回り大きい、しかも
強力な2217とあってはマウント周りの強化は不可欠。そこでダミーエンジンと一体のバルサハッチ式に。
ダミーエンジン メルセデスDV型180HP とノーズ・ハッチの製作
今や21世紀 ネット上にはあらゆるデータがある現代、こうした資料を見てしまっては手は抜けない・・・
やっと理解できたメルセデス180HPの構造。なんともドイツ的というか前々世紀的というか。。。
別体の単シリンダーX6、ヘッドまで一体成形の各シリンダー上部を水管が接合。その上にこれまた各気筒独立したロッカー・カバー。
その中をOHCの1本物カムシャフトが貫通。しかしエンジン後部のベベル・ギア駆動OHCはさすがに技術先端ドイツらしい。
それでも当時の工業技術では一体鋳造のアルミヘッドなどは加工できなかったのか。。。今は昔の物語・・・
ダミーエンジンの関係でノーズのモーター上部まで一体のハッチに。開ければモーターマウントベースまで点検できる。
ダミーエンジンはバルブも・・・でもロッカーアームは省略。。。吸・排気管は手馴れた被子チューブ工作で。最先端の
ビニールチューブは?今回はアルバの特徴的な主翼埋め込みラジエターに繋がる冷却水管も再現します。
上翼から下がってくるエルロンコードを腹水管に見立てて。。。 
ハッチにかぶさってしまうマキシム・シュパンダウ機銃は、機関部の下側にベルクロを貼ってベリベリと着脱式に。
特製スピンナーはバルサ削りだし。先端からビス止めに。
6mmネジ先端に2.5mmネジが掘ってあるスピンナー装着用
テーパー・コレットを入手。
これでアルバトロスの難問だった大きな平べったいスピンナー取り付けが解決。
Bf109も似たような格好だわなぁ〜
4mmシャフト用しかなかったのが残念、他サイズも揃ってて
2212でも使えたらもっと利用範囲が広がるのだが。。。
アルバトロスの特徴的な上翼の製作
1/10というサイズでもありリブ枚数を増やし、前縁・中央を部分プランクにして強化。35mm幅という狭いリブ間隔で
サーボハッチはギリギリの大きさ。1mm航空ベニヤで高さも目いっぱい低く抑えてサーボの翼上面への干渉を避ける。
2012年11月2日 ようやく生地完成に。 
機体の大型化、随所を補強強化、胴体全面フル・プランク等々で懸念した重量は 予想の400gを下回り、
結果オーライ!生地完重量380g! 胴体未塗装の現時点ではジレンマだったテールヘビーもなさそう!!
ほぼ同サイズの1/10タイガーモス、1/12九三中練などとほとんど同じ。と言うことは快飛疑いなし!!!
一見ではわからないけど、今回ノーズを実縮尺より10mm伸ばしてある。それが功を奏したのか
見た目もそれらしいし、旧作では懸案事項だったテールヘビーのCGバランスも解決しそうだ。

サイド・シルエットを見てると ロッキードの処女作 完全紡錘型木製モノコックの ローグ・ヒードS1軽飛行機ってこれに良く似てるなぁ〜。
苦労の甲斐あって鑑賞に堪える?ディーテール
下翼、脚 付け根もリアルに再現できた。

同クラス他機種同様 テールのロッドはアジャスター付き

あとは翼間V支柱を仕上げて完成。
実機DXでは下翼前方につっかえ棒?のついた、K字型たなんだけど・・・

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